スタンダードリーガルなセットではないので、スルーしようかなと思っていましたが、うっかりリリースパックを買ってしまったので、少しだけ情報を整理する事にしました。
カードギャラリーは以下
https://mtg-jp.com/products/card-gallery/0000254/
メカニズムの確認
リリースノートから気になるところを抜粋。
■『指輪物語』リリースノート
https://mtg-jp.com/img_sys/common/JP_MTGLTR_ReleaseNotes_20230601.pdf
新メカニズム:指輪があなたを誘惑する
新メカニズムの「指輪があなたを誘惑する」によって、クリーチャー1体をあなたの指輪所持者に指名できる。指輪があなたを誘惑するたびに、指輪はあなたの指輪所持者が攻撃している間有効になる、新たな能力を得ることになる。
指輪

- 指輪所持者は伝説であり、自身よりも大きなパワーを持つクリーチャーにはブロックされない。
- あなたの指輪所持者が攻撃するたび、カード1枚を引き、その後、カード1枚を捨てる。
- あなたの指輪所持者がクリーチャー1体にブロックされた状態になるたび、戦闘終了時に、そのクリーチャーのコントローラーはそれを生け贄に捧げる。
- あなたの指輪所持者がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、各対戦相手はそれぞれ3点のライフを失う。
- 指輪があなたを誘惑するに際し、あなたが「指輪」という名前の紋章を持っていないなら、それを得る。
- 紋章は次の段階に移行(0⇒1、1⇒2…)してから、指輪保持者としてクリーチャー1体を選ぶ(もしくは保持)。
- あなたがクリーチャーをコントロールしていなくとも、指輪はあなたを誘惑することができる。この場合も、「指輪があなたを誘惑するたび」に誘発する能力は誘発することになる。
- 指輪があなたを誘惑するに際し、指輪保持者を変更しなかったとしても選んだように扱う。参照やトリガーの能力はすべて条件を満たす。
- 指輪は一番上から一番下の順番で能力を得る。一旦能力を得たら、そのゲームの残りの期間、その能力を持つ。
- 指輪があなたを誘惑するごとに、あなたがクリーチャーをコントロールしているなら、クリーチャー1体を選ばなければならない。
- 各プレイヤーは「指輪」という名前の紋章を1つしか持てず、そのプレイヤーの指輪所持者は同時に1体しか存在しない。
- 指輪にあなたを誘惑させる呪文や能力の中には、対象を必要とするものがある。選ばれた各対象がその呪文や能力の解決時に不適正な対象であった場合、その能力は解決されず、指輪があなたを誘惑することもない。
※他は概ね再録系なので割愛
初見の感想
(※注)シールド2回とドラフト3回を触った程度の感想なのでお察しください
基本セットっぽい
”指輪”というエッセンスはあるものの、生物の性能は概ねシンプルで、除去は直接的かつ強力でソーサリーという実に基本セットっぽさ溢れる組み合わせ。赤の2マナ火力2種『不死者の討滅』『間に合わせの棍棒』はインスタントでズルいが、いつにも増してデカい生物に触りにくい。
アンコモン以上のレアリティにシナジーの核となるカードが存在して、緩くアーキタイプのボーナスが得られるパターン。これまた基本セットらしく一部のレアは怪物なので、完璧な盤面を雑に引っくり返されて無茶苦茶にされるストレスも内包している。記憶にあるだけで『ゴンドールの角笛』だけで4回くらい負けました。
モダンリーガル想定という事もあって、カードの基礎点が高い分だけダイナミックさは垣間見えるものの、何度も遊びたくなる環境か?と問われると明確にNO!と言いやすい印象。
指輪が強そうな
そんな重めの環境の光とも言うべき”指輪”メカニズムですが、ちょっと触ってみた感じでは結構強い印象です。第一印象ではかなり使いにくそうな能力だなと思いましたが、実際にカンストした生物に殴られてみるとアッサリ死ねたので、対処しづらい仕組みで育て甲斐はありそう。
能力の性質上パワーが低い方が攻撃を通しやすく、タフネスは当然ながら高い方が生き残りやすいので、環境に大量発生している1/3スタッツの生物は指輪を渡す先として良さそうです。(コモンだと『すばしこいホビット』『ロスロリアンの見張り番』辺りに指輪を渡すとウザさ爆発)
また、盤面で優先度の低い生物を避雷針として有効活用できる所も見逃せないところで、各種カードにオマケのように付いている”指輪誘惑”効果によって、自陣の弱いカードと相手の虎の子の除去をトレードできるようになります。今回の平和な心枠(『塚山丘陵の霧』)が3マナと重いのは、指輪の付替えを防ぐ副次効果があるからかも?
コモンにおける指輪育成の難易度は1マナ1ドロー『誕生日の旅立ち』とバウンス『スメアゴルをなだめる』を擁する青が一番簡単で、次点が3/3/2『ウルク=ハイの狂戦士』と除去『いとしいものを取り返す』を擁する黒。
多色の許容範囲
工夫無しだと苦労するものの、伝説だけ触るならコモン土地『城塞の大広間』が無色も出る点で非常に優秀で、指輪とマナを加速できる『受け継いだ封筒』も地味ながら使いやすい。タッチするカードの強度次第では『魔法使の打ち上げ花火』と『ホビット庄のかかし』も当落線上くらいで、ドラフトだと基本的に入れたくない、くらいの印象。
”アーキタイプ環境で色を足すメリットがどの程度あるか?”という話はあるものの、ガッツリ組み上げないと機能しないのは占術シナジーくらいで、フードは3点ゲインだけで美味だし、2枚目ドローは指輪が補完していて、トークンは出るだけで強いから無理の無い範囲で触れるなら概ね入れ得(⇒無理して入れるか?はさっきの当落線の話に繋がる)。
緑のコモンマナ生物『ウォーゼの先導者』は、後半のテキストが機能して勝てたりする良カードだが、頻繁に『危ない! 火事だ! 敵だ!』で巻き込まれてしまうので、当てにしすぎない方が良い。基本的にタフ1を入れるのに勇気が要る環境な予感。
まとめ
というわけで、確定除去を2種ずつ持つ白黒と指輪無双の青の3色が戦いやすくて、多色に行きやすい緑が続き、ロングゲームに持ち込まれると泣ける赤が殿を勤めるという、よくある強弱関係をスタート地点にしました。
何度も遊べないかも?と冒頭で書いた癖にソコソコの文字数になってしまった。。。
そんなところで。