【KHM】ドラフトまとめ

記事を書くならミシックに上がってからかな、とダラダラやっていたらいつまで経っても書けない気がしたので、ボチボチ書き始めます。

環境初期の振り返り

リリース付近に書いたファーストインプレッション記事は以下。

いま読むと毒にも薬にもなってない。緑中心の氷雪の可能性に言及している事だけが救いか。

今回は朝の定例ドラフトのおかげで、それなりに回数をこなせており、そこそこ7勝してミシックにも滑り込み出来ている反面、ところどころスランプにも陥っているのが気になりますね。Youtubeで平日の朝(大体7:45~8:30)に配信をしているので、気になる方は見に来てくださいませ(アーカイブもあります)。

1か月終えての感想

ゼンディカー環境で魂が抜けかけていたものの、カルドハイム環境は速いデッキから遅いデッキまで出来る事が多く延々と味がする楽しい環境ですね。一部のレアがかなり強く支配力も高い為、前のめりなデッキを作った方がそこそこ良い成績を残せました。

氷雪土地をめぐる水面下の戦い

雑感の時点では突き詰めて考えられていなかったものの、ちゃんと見直すと氷雪というキーワードが書いてあるカードのボーナスは、想像していたより大きかったです。

特に氷雪の恩恵を感じるのは青と緑で、アンコモンで行けば「雪崩呼び」と「アルダガルドのスピリット」の2枚は氷雪土地をひたすら集める理由になります。「背信の王、ナーフィ」も強い事が書いてあるものの、土地に加えて生物も氷雪に統一しないと十全ではないので、卓内の立ち回りの難易度は更に上がります。

集めきったら強いデッキになる事は分かるけれど、卓内で氷雪に入る人数は多くても2人までくらいの印象を持っているので、参入するタイミングがすごく難しいです。自然と2色氷雪土地の点数が高くなるし、デッキのポテンシャルが卓全体のレアやアンコモンの出方に依存する為、環境唯一のアーキタイプドラフトであり、ギャンブル要素が高いというのが現時点の評価。

色ごとの強弱は?

今回の環境は、色ごとの強弱はそこまで重要ではなくて、カードごとの役割論に目を向けた方が良さそうです。クリーチャータイプや、押すカードなのか耐えるカードなのか、シナジーを要求するかしないか、という切り口で分類して周囲と棲み分ける事が大事。

また、アーキタイプ環境と呼ぶほどには、デッキ全体のシナジーを強烈に要求するカードは少ないです(氷雪はのぞく)。最低限デッキ全体の方向性は統一しておく必要があるので、ビートなのかコントロールなのかを定めて、カードパワーが高かったとしても、方向性にそぐわないカードをできるだけ排除する事でデッキの完成度が変わります。卓全体にそのイメージが共有されている場合は、そこから弾き出されたレア・アンコはボロボロと流れてくるはず。

ビートに関しては、ある程度の決め打ちが許容されるが、構造上の問題で完成された氷雪コントロールに負けがちです。ところが、コントロール側は座れる席が少ないので、卓内の動向を察知して立ち回る”受けドラフト”が求められ、立ち回りに失敗するとピック時点で共倒れになるリスクを抱えます。本当に今回のセットは奇跡のバランスが実現されている気がします。

装備環境

氷雪の強さはシステムの力な訳ですが、それ以外は原始的な殴り合いが支配しているので、生物サイズとコンバットトリックに議論は集約されます。

その上で、この環境は強い装備品が多く、どれもかなり使い勝手が良いです。環境の序盤から話題にあがっていた「金脈のつるはし」を始めとしたコモン装備だけでなく、アンコモンの生物付き装備やルーンサイクルも強力。

このため装備の採用率が高止まりした事を受けて、解呪系のカードが相対的に採用される様になりました。「壊れた翼」は元々強いですが、「大当たり」などの普段は見向きもされないカードが、大真面目に入ってきます(アンコモン土地が割れるという用途もあるので採用しやすい)。

色の組み合わせ論

単色の強弱はそこまで感じませんが、色の組み合わせに関しては多少の特色があると思います。

以下、使いやすいと感じる色の組み合わせを所感と共に書いていきます。

赤黒

環境初期は黒を少し毛嫌いしていましたが、装備環境である事を把握してからはよく使っています。

終盤まで美味しい「拷問者の兜」を使い倒すべく、1マナ生物2種と「死の鐘音の狂戦士」で序盤から押す戦術が受けにくく、2マナのコンバットトリック2種も相手の思惑を外しやすくて優秀です。

アンコモンの装備はどちらも強くて、展開によっては素出しもあり。ちなみに、どっちに黒ルーンを付けてもお化け装備が爆誕します。

また、アンコレアのマルチカラーが結構強いのに、氷雪で使いにくくよく流れてくるのもこの組み合わせの大きなメリットと言えそうです。アンコ土地も安いのに最後の直火になって○。

白緑

基本的には「戦場の猛禽」の育成ゲーム。

「掟綴りの僧侶」「傑士の武勇」「護衛の林歩き」辺りでサイズアップして、1マナのスペル2種で除去を弾いて殴り切る。見た目の細さと裏腹にこの鳥類がマジで止まらない。

アンコモンだと、サイズアップしつつ除去にもなる「騙し屋の崩落」が強いのは当たり前で、デッキの軽さがメリットになる「クラリオンのスピリット」や、キルターンを大幅に縮める「ケイヤの猛攻」も強く使えます。アンコ土地も安い割に決定力があって好き。